「オメガ シーマスター120mって定価はいくらなんだろう?」 「現行モデルと歴代モデルの違いって何?」と気になっている方へ。
この記事では、オメガの名作ダイバーズウォッチ「シーマスター120m」について、その魅力・定価・歴代モデルの進化まで徹底的に解説します。
シーマスター300との違いが気になる方もいれば、クォーツか自動巻き、どちらを選ぶべきか迷っている方もいるでしょう。さらに、中古市場での相場感や買い時、限定モデルのプレミア価格、偽物との見分け方といった具体的な情報も、プロの視点でわかりやすくお伝えします。
実際の使い心地やサイズ・デザイン・素材へのこだわりまで丁寧に解説することで、オメガ シーマスター120mが「どんな時計なのか」「なぜ今選ぶべきなのか」がしっかりと理解できるはずです。
この記事を読めば、シーマスター120mのすべてがわかり、あなたにぴったりの1本を選ぶための確かな判断材料となるでしょう。
記事のポイント
- オメガ シーマスター120mの特徴と魅力
- 歴代モデルと現行ラインナップの違い
- 定価・中古相場・価格推移の最新情報
- 偽物の見分け方や購入時の注意点
オメガ シーマスターの120mモデル、その魅力と定価の真実

初心者でもわかる!シーマスター120ってどんな時計?

まず結論からお伝えすると、「オメガ シーマスター120」は防水性・耐久性・洗練されたデザインを兼ね備えた、実用的でありながらも歴史と価値を持つダイバーズウォッチです。オメガの中ではエントリーモデルとされることもありますが、その完成度の高さから初心者だけでなく上級者にも愛用されてきたモデルです。
これを理解するためには、少し時計の背景から見ていくとよいでしょう。
シーマスター120の誕生は1960年代にまでさかのぼります。当時のオメガは、プロフェッショナル用ダイバーズとして「シーマスター300」をすでに展開しており、これに続く形で、よりカジュアルに、より多くの人々が手にできるモデルとして「シーマスター120」がリリースされました。モデル名の「120」は、そのまま防水性能120メートルを意味しており、これは当時の一般向けダイバーズウォッチとしては非常に高い数値でした。
一方で、「300」との違いは明確にあります。シーマスター120はやや小ぶりなケースサイズ(37mmやボーイズサイズの31mmも存在)で、日常使いしやすいバランス感が特徴です。そのため「本格的なダイバーズではなく、街でも使える高級スポーツウォッチが欲しい」という層に高く評価されてきました。
私が正規店の店頭に立っていたときにも、シーマスター120を目当てに来られたお客様は「オメガの歴史あるモデルで、でも少し控えめなサイズ感のものを」とおっしゃる方が多かった印象です。クラシックなルックスに加えて、薄型のケースやクォーツムーブメントによる扱いやすさも、幅広い層に受け入れられる理由だと感じました。
また、2000年代には機械式モデルにコーアクシャル脱進機が搭載されるなど、技術的にも進化を遂げています。コーアクシャルとは摩耗を減らし、長期間にわたって高精度を維持するための技術で、これが搭載されたことでシーマスター120は“メンテナンス性の高い機械式時計”というポジションを築くことができました。
要点をまとめると:
- シーマスター120は1960年代に登場したオメガのダイバーズウォッチ
- 120mの防水性能と小ぶりなサイズ感が魅力
- クォーツと機械式の両方が存在し、2000年代以降はコーアクシャルも搭載
- 日常使いにも適しており、初めての高級時計にも最適
- 派手すぎないデザインで、ビジネスにもカジュアルにも馴染む
つまり、「シーマスター120」は高級感がありながらも日常使いできるダイバーズウォッチとして、多くの人にとって理想的な一本なのです。
歴代モデルと現行モデルの違いとは?

ここで注目すべきは、オメガ シーマスター120が時代ごとの進化に応じて、デザイン・性能・使い勝手を柔軟に変えてきたという点です。結論として、歴代モデルと現行モデルの違いは「用途に合わせた機能強化」と「ユーザー層の拡大」にあります。
まず、歴代モデルの特徴から見ていきましょう。
初代シーマスター120(1960年代)は、シーマスター300の弟分として設計され、当時としては画期的な120m防水性能を持つ実用的なダイバーズウォッチでした。37mm前後のトノー型ケースが主流で、日付表示付きモデル(Ref.166.027など)が登場するなど、当時のニーズに応えた仕様が特徴です。
一方、1980〜1990年代には、クォーツムーブメントを搭載したモデルが台頭します。この時期のシーマスター120は、より薄型・軽量化されたことで、スーツにも合わせやすいデザインとなり、一般層へのアプローチが強まりました。また、ステンレスに加え、チタンやセラミックといった素材も採用され始め、耐久性とデザイン性の両立が進みます。
そして2000年代に入ると、オメガはコーアクシャル脱進機を搭載したモデルを発表。これにより、機械式でありながら高精度・長寿命という実用性が飛躍的に向上しました。デザイン面ではシーマスター特有の波模様ダイヤルが印象的なモデルもあり、伝統を守りつつ現代的な洗練さを取り入れています。
【歴代モデルのまとめ】
時代 | 主な特徴 |
---|---|
1960年代 | 120m防水、トノー型37mmケース、日付表示モデルの登場 |
1980〜1990年代 | クォーツムーブメント、薄型化、素材の多様化 |
2000年代 | コーアクシャル搭載、デザインの洗練、素材の進化 |
さて、現行のシーマスター120はというと、実は「シーマスター120」としてのラインナップは徐々に縮小し、現在はシーマスター ダイバー300Mやアクアテラが主力となっています。ただし、中古市場ではシーマスター120の人気は根強く、中古でも40〜60万円台で取引されることが多いです(2024年5月現在・出典: Chrono24)。
つまり、現行ラインナップにおいては「120」という名前が表に出ることは少なくなったものの、そのDNAはシーマスターシリーズ全体にしっかりと受け継がれているのです。
私の経験では、ヴィンテージ市場でシーマスター120を探しているお客様は、「新しい300Mは立派すぎる」「もっと肩の力を抜いた、でも本格派な時計が欲しい」とおっしゃる方が多かったです。まさに歴代モデルの素朴さと、現行モデルの高機能性が好対照であると言えるでしょう。
要点まとめ
- 初代は実用重視、1980〜1990年代は汎用性重視、2000年代以降は高精度化
- 現行は名前こそ薄れたが、シリーズ全体に120の設計思想が継承
- 中古市場ではシーマスター120がヴィンテージ・エントリーモデルとして人気
だからこそ、シーマスター120は「古くても色褪せない価値」を持った一本なのです。
クォーツと自動巻き、どっちを選べばいい?

結論として、「オメガ シーマスター120を選ぶ際、クォーツか自動巻きかは『時計に何を求めるか』によって変わります」。どちらが良い・悪いではなく、ライフスタイルや価値観次第でベストな選択肢は異なるのです。
まず、クォーツのシーマスター120についてご説明します。
クォーツは、電池駆動による圧倒的な精度とメンテナンスの手軽さが魅力です。月に数秒レベルの誤差しか出ないため、忙しい方や「時計の時間合わせが面倒」という方には最適です。また、クォーツモデルは構造上、薄型・軽量化がしやすく、スーツスタイルや日常使いにもフィットしやすい点が大きなメリットです。
クォーツのメリット
- 月差±10秒程度の高精度
- 電池交換(2〜3年に1回)だけで維持可能
- 薄型で軽く、着け心地が良い
- 比較的リーズナブルな価格帯(中古市場でも40〜50万円前後)
一方で、「機械式ならではのロマンがない」「秒針がカチカチ動く(ステップ運針)」という点を物足りなく感じる方も少なくありません。
次に、自動巻き(機械式)のシーマスター120について。
こちらはゼンマイの力で駆動するため、オーナーが“育てる”楽しさや所有感を味わえるモデルです。オメガのコーアクシャル脱進機が搭載されたモデルなら、従来の機械式よりも精度が安定し、メンテナンス周期も長め(約8〜10年に一度)になっています。秒針はスムーズに滑るスイープ運針で、視覚的にも高級感があります。
自動巻きのメリット
- ゼンマイで動く「機械式ならではの魅力」
- スイープ運針による滑らかな秒針の動き
- メンテナンスすれば一生使える資産価値
- コーアクシャル搭載モデルなら実用性も高い
ただし、定期的なオーバーホールが必要(相場は5〜8万円程度)で、精度はクォーツに劣る(月差±15〜20秒程度)というデメリットもあります。
私が店頭でよくご案内していた時も、「仕事用で手間をかけたくない方」にはクォーツを、「趣味として楽しみたい方」には自動巻きをおすすめしていました。逆に、自動巻きをお求めの方でも「初めての機械式はコーアクシャル搭載モデルにしたい」というお声が多かった印象です。
では、どちらを選べばいいのか?
こんな人はクォーツがおすすめ | こんな人は自動巻きがおすすめ |
---|---|
とにかく正確な時間を知りたい | 機械式時計を“楽しみたい” |
メンテナンスは極力減らしたい | ゼンマイを巻くのが苦にならない |
軽くて薄い時計が欲しい | 所有欲を満たす一本が欲しい |
価格を抑えたい | 多少高くても長く愛用したい |
つまり、クォーツは“道具としての完成形”、自動巻きは“時計好きの嗜好品”。どちらが良いかは、あなたが時計に何を求めるか次第です。
シーマスター300との違いを比較してみよう
一方で、オメガのダイバーズウォッチといえば、多くの方が最初に思い浮かべるのは「シーマスター300」でしょう。それもそのはず、ジェームズ・ボンドが着用することで一躍有名になり、プロフェッショナルモデルとして確固たる地位を築いているからです。
しかし、「シーマスター120」と「シーマスター300」は似て非なる存在です。結論から言えば、シーマスター120は“日常使い重視の万能選手”、シーマスター300は“本格ダイバーズのフラッグシップ”という位置付けになります。
【スペック比較】
項目 | シーマスター120 | シーマスター300 |
---|---|---|
防水性能 | 120m | 300m |
ケースサイズ | 37mm〜41mm(モデルにより) | 42mm前後 |
厚み | 薄型モデルあり | やや厚め |
デザイン | クラシック、控えめ | スポーティ、存在感あり |
主なユーザー層 | ビジネス兼カジュアル層 | ダイビングやアクティブ層 |
機能性 | 必要最低限の実用性重視 | ヘリウムエスケープバルブなどプロ仕様 |
価格帯 | 中古40〜60万円 | 新品70〜100万円超(2024年相場) |
この表が示すように、シーマスター300は完全なプロフェッショナル向けのスペックで設計されています。300m防水に加え、深海ダイビング時に必要となる「ヘリウムエスケープバルブ」など、実際に潜水士が使うための機能が搭載されています。
一方で、シーマスター120は“都市生活にフィットするダイバーズ”を目指したモデルです。厚みも抑えめで、スーツの袖口にも収まりやすく、日常使いでストレスを感じにくいサイズ感が魅力です。
私の実体験でも、シーマスター300を選ぶ方は「スポーツやアウトドアが好き」「男らしいごつめの時計が好き」という方が多く、逆にシーマスター120を選ばれる方は「仕事でも使いたい」「クラシックで控えめな時計が好み」という方が目立ちました。
また、価格帯の違いも大きなポイントです。シーマスター300は現行モデルで新品70万円〜100万円超、中古でも高値を維持している一方、シーマスター120はヴィンテージ含めて比較的手が届きやすい40〜60万円前後が中心です(※Chrono24調べ 2024年5月時点)。
要点をまとめると:
- シーマスター300は「プロダイバー向け」、120は「日常使い重視」
- サイズ・厚み・デザインすべてが300は“大柄で無骨”、120は“控えめで上品”
- 価格差も大きく、シーマスター120は高級ダイバーズのエントリーに最適
- 用途が明確なら、選ぶべきモデルは自ずと決まる
このように考えると、シーマスター300と120は“別ジャンルの名作”であり、どちらが優れているかではなく、どちらが自分のライフスタイルに合うかが重要になります。
オメガの120m防水、実際の使い心地は?

結論として、「オメガ シーマスター120mの防水性能は、日常生活から軽度のマリンスポーツまで、安心して使える実用レベル」です。プロダイバーが使う300m防水に比べればスペックは劣りますが、実際の使い勝手で言えば“必要十分以上”と言えます。
まず、120m防水とは具体的にどのくらいの性能なのかを説明します。
- 日常生活(手洗い・雨天・汗)→ 全く問題なし
- プールでの遊泳・水泳 → 余裕で対応
- 浅瀬でのシュノーケリング → 問題なし
- 高圧洗浄機・深海ダイビング → 推奨外
つまり、一般の方が「防水が必要」と感じるシーン(雨・プール・水遊び・海水浴)には全く問題がなく、それ以上の“本格的な飽和潜水”レベルのシーンでなければ、安心して使えるスペックなのです。
私の店舗でも、「ダイバーズといっても海に潜る予定はない。でも、時計が濡れて壊れるのは嫌だ」という方にシーマスター120はよく選ばれていました。とくに、夏場やアウトドアでアクティブに動く方には120m防水の安心感が大きなポイントとなります。
【実際の使い心地で感じるメリット】
- 手首に馴染むサイズ感(厚すぎず薄すぎず)
- ねじ込み式リューズによる高い防水信頼性
- 重すぎないため、水中でも扱いやすい
- ビジネスシーンでも“ゴツさ”が出ないデザイン
また、シーマスター120の魅力は、防水性能が高くても見た目が上品であること。防水性能が高いダイバーズウォッチはどうしてもケースが分厚くなり、見た目が「アウトドア専用」になりがちですが、シーマスター120はそのバランスが絶妙です。結果として、「雨の日も安心してスーツに合わせられる」「急な外回りでも気にせず使える」といった、“現実的な使い勝手”の良さが支持されてきました。
【ちょっとした注意点】
ただし、防水性能が優れているとはいえ、ゴムパッキンなどの劣化には注意が必要です。購入から5年〜7年ほど経過した時計は、パッキン交換や防水テストを受けることをおすすめします。特にヴィンテージモデルは、防水性能が現行モデルに比べて低下している可能性もあるため、専門店での点検が安心です。
要点まとめ
- 120m防水は日常生活・軽スポーツには十分な性能
- ビジネス・カジュアル両立のデザインとサイズ感
- 維持管理として定期点検・パッキン交換は必要
つまり、シーマスター120は“本格ダイバーズ顔負けの安心感”を持ちながら、“都会派の洗練さ”を失わない、使い勝手抜群の相棒なのです。
ジャック・マイヨール氏との関係と伝説の限定モデル

このように言うと意外に思われるかもしれませんが、オメガ シーマスター120が多くの時計ファンに語り継がれる背景には、一人の伝説的なフリーダイバー、ジャック・マイヨール氏の存在があります。彼とオメガの関係を知ることで、シーマスター120の価値がより深く理解できるでしょう。
ジャック・マイヨール氏は、1976年に人類史上初めて素潜り(フリーダイビング)で100mの潜水記録を打ち立てた人物です。彼の挑戦を描いた映画『グラン・ブルー』でその名を知った方も多いはずです。そんなマイヨール氏が1981年、自身の101mの記録挑戦時に着用していたのが、まさにオメガ シーマスター120でした。
これを機に、オメガとマイヨール氏の絆は強く結ばれ、1995年から2002年まで毎年「ジャック・マイヨール限定モデル」が発表されるようになります。
【限定モデルの特徴】
- 文字盤にイルカのモチーフ(マイヨール氏の精神性を象徴)
- ブルーやグリーンの文字盤で海の世界観を表現
- ケースサイドに「JACQUES MAYOL」の刻印
- シーマスター120ベースが中心だが、一部シーマスター300も存在
代表的なモデルとしては、1997年限定の「REF.2500.80」(限定5000本)が挙げられます。イルカが泳ぐブルーの文字盤は今でもコレクター垂涎の一品です。また、2001年限定の「REF.2507.80」ではシンプルなデザインに回帰し、ビジネスシーンでも映えるシックな雰囲気を演出しました。2002年の「REF.2508.80」は、マイヨール氏の訃報を受けた最後の限定モデルとして、その完成度の高さと共に特別な意味を持つモデルとなりました。
私が正規店で勤務していた頃も、これらの限定モデルについて熱く語るお客様は多く、「イルカの文字盤に惹かれて買った」「マイヨール氏の哲学が好きで、時計にそのストーリーが宿っているのが良い」というお声をよく耳にしました。
一方で、あまり知られていませんが、「シーマスター アプネア」というモデルもマイヨール氏が関わったことで有名です。このモデルは潜水時間を可視化するための独自メカニズムを搭載しており、彼のリクエストで開発されました。クロノグラフ作動時に7つの窓が赤く染まり、人間が息を止めていられる限界時間(7分)を視覚的に示す仕組みです。
【限定モデルの市場価値】
- 1997年モデル(REF.2500.80):中古市場で40〜70万円(状態による)
- 2002年モデル(REF.2508.80):最終モデルとして高値安定、50万円〜80万円
- アプネアモデル(REF.2595.30):実用性とコレクション性で50万円前後
(※価格は2024年5月時点、Chrono24調べ)
要点まとめ
- ジャック・マイヨール氏はシーマスター120の象徴的存在
- 1995〜2002年にかけて毎年限定モデルを発表
- イルカモチーフや海をイメージしたデザインが特徴
- マイヨール氏の哲学とオメガの技術が融合した逸品
- 限定モデルは現在もコレクターに高い人気
このように考えると、シーマスター120は単なるダイバーズウォッチではなく、“人と海を繋ぐストーリーを語る時計”として、特別な存在感を放ち続けているのです。
実用性だけじゃない、見た目と素材のこだわり

これはあまり語られませんが、オメガ シーマスター120は「実用性の高さ」だけで評価されているわけではありません。むしろ、“普段使いできる美しさ”にこだわった作りこみこそが、長年愛される理由の一つです。
結論として、シーマスター120は「上品さ」と「機能美」を両立させた、隠れた名作ダイバーズウォッチです。
まず、デザイン面のこだわりから見ていきましょう。
シーマスター120の文字盤には、シーマスターシリーズ特有の波模様が彫り込まれたモデルが多く存在します。この模様は、ダイバーズウォッチとしての海との繋がりを象徴しつつ、光の当たり方で豊かな表情を生み出すため、視覚的な高級感が際立ちます。
また、インデックスや針はシンプルながらもバランス良く配置され、夜光塗料が施されているため、実用性を損なわずに美しさを演出しています。特に2000年代以降のモデルでは、ポリッシュ仕上げの針やアプライドインデックス(立体的に貼り付けられた目盛り)が採用され、時計全体の高級感が一段と増しました。
素材面でも、オメガは堅牢性と美観を両立させる工夫を徹底しています。
【シーマスター120に採用される素材例】
- サファイアクリスタル風防:傷がつきにくく、反射防止コーティングにより視認性も抜群。
- ステンレススチールケース:堅牢性はもちろん、ポリッシュとヘアライン仕上げのコンビネーションで高級感を演出。
- チタンやセラミック素材(一部モデル):軽量で耐傷性に優れ、スポーツシーンでも活躍。
私が正規店で接客していた際、「ダイバーズはごつすぎてスーツに合わない」というお客様にも、シーマスター120はよくおすすめしていました。“ダイバーズウォッチの機能性”と“ドレスウォッチの上品さ”を両立している希少なモデルだったからです。
一方で、これだけ高品質な素材を使っていながらも、シーマスター120はシーマスター300などに比べて控えめな価格設定となっているのも魅力の一つです。これは、エントリーモデルとしての立ち位置を維持しつつ、オメガの品質基準は一切妥協していないことの証です。
【シーマスター120の素材&デザイン ここがポイント】
- 波模様の文字盤でさりげない個性を演出
- ポリッシュとマットの絶妙なバランスが上品
- サファイアクリスタルや高品質ステンレスの採用
- 一部モデルではチタンやセラミックも
- 実用性だけでなく、所有欲を満たす美観にこだわり
つまり、シーマスター120は「使える美術品」なのです。
道具としての信頼性はもちろん、腕元を品よく彩る存在として、シーマスター120は「派手ではないが、見る人が見ればわかる時計」なのです。この“さりげなさ”が、多くの時計ファンの心をつかみ続けているのです。
オメガ シーマスター120m:定価と価格推移、今の価値を徹底解説

現行モデルの定価はいくら?

正直に言えば「オメガ シーマスター120」という名前の“現行モデル”は、公式ラインナップには存在しないとお伝えしなければなりません。シーマスター300やアクアテラが主力となっており、120は“過去の名作”として主に中古市場で流通しています。
それでも、「シーマスター120mに相当するオメガの現行ダイバーズモデルの定価は?」という疑問には明確に答えられます。
結論から言えば、シーマスター300の現行モデルが、シーマスター120mのポジションを引き継いだ存在と考えられます。2024年5月時点での定価(日本国内正規価格)は以下の通りです。
【参考:オメガ シーマスター300(2024年モデル 定価)】
モデル | 型番 | 定価(税込) |
---|---|---|
シーマスター300 ステンレススチール | 234.30.41.21.03.001 | 約1,100,000円 |
シーマスター300 ブラックダイヤル | 234.30.41.21.01.001 | 約1,100,000円 |
(出典:オメガ公式サイト 2024年5月確認)
一方、かつてのシーマスター120が担っていた「エントリーダイバーズ」としての立ち位置は、実はアクアテラが受け継いでいるとも言えます。アクアテラは防水性能150mを誇り、デザインも控えめでビジネスシーンにも馴染むため、元々シーマスター120が持っていた“都会派ダイバーズ”の性格に近いのです。
【参考:オメガ シーマスター アクアテラ(2024年モデル 定価)】
モデル | 型番 | 定価(税込) |
---|---|---|
アクアテラ 150M コーアクシャル マスタークロノメーター | 220.10.41.21.03.004 | 約990,000円 |
つまり、現在オメガが販売しているダイバーズウォッチの価格帯は、アクアテラで約90〜100万円、シーマスター300で約100〜120万円が主流ということになります。
しかし、シーマスター120は現在でも中古市場では根強い人気を誇り、状態の良いモデルで40〜60万円前後で取引されています。これが「かつて新品定価で30〜50万円だったモデル」が今なおこの水準を保っていることは、まさに資産価値としても優秀であることを示しています。
私が店頭で接客していた際も、「現行モデルは立派すぎる」「もう少し手軽に楽しめるシーマスターはないのか?」という声を多く頂いていました。そうした方々にはシーマスター120の中古をご案内し、その絶妙な立ち位置に納得いただけたものです。
【まとめ】
- 現行「シーマスター120m」は存在しない
- 役割はシーマスター300(約110万円)、アクアテラ(約100万円)が引き継ぐ
- シーマスター120は中古で40〜60万円前後が相場
- コストパフォーマンスの良さは今でも健在
つまり、シーマスター120は“今だからこそ再評価されるべき名作”であり、現行モデルにはない“こなれたバランス”が魅力なのです。
中古市場の相場は?買い時はいつ?
もしかしたら、あなたは「シーマスター120って中古だといくらするの?」と気になっているのではないでしょうか。結論からお伝えすると、シーマスター120は現在(2024年5月時点)、中古市場でおおよそ40万円〜70万円前後で取引されています。状態や付属品の有無、限定モデルかどうかで価格は大きく異なりますが、これはオメガの中でも“コストパフォーマンスが非常に高い”部類に入ります。
【シーマスター120 中古相場(2024年5月)】
モデル | 価格帯(参考) | 備考 |
---|---|---|
シーマスター120 クォーツ | 40〜50万円前後 | 状態良好なら50万円超も |
シーマスター120 自動巻き | 50〜70万円前後 | コーアクシャル搭載モデルは高値安定 |
ジャック・マイヨール限定 | 60〜80万円 | 最終2002年モデルは特に人気 |
(出典:Chrono24、日本国内中古販売サイト相場調査)
実際、ヴィンテージ市場で人気が高まるにつれて、ここ数年でジワジワと価格が上昇傾向にあります。特に状態の良い自動巻きモデルや限定モデルは、以前よりも10〜20万円ほど値上がりしています。これには「現行120が存在しないこと」「適度な希少性」「オメガ全体のブランド価値上昇」が影響しています。
それでは“買い時”はいつなのか?
結論として、「本当に欲しいと思ったときが最良のタイミング」です。なぜなら、シーマスター120はすでに生産が終了しており、今後新品が出てくることはありません。つまり、時間が経つほど良品が市場から消えていき、結果的に価格が高騰していく可能性が高いのです。
私の実体験でも、「気になっていたけどもう少し様子を見よう」と言っていたお客様が、半年後には希望のモデルが値上がりし、購入を後悔するパターンを何度も目にしてきました。特にシーマスター120は“数が限られている”ということを忘れてはいけません。
こんな方は“今”が買い時
- 手頃にヴィンテージオメガを楽しみたい方
- 現行モデルのサイズ感やデザインが大きすぎると感じる方
- 限定モデル(特にマイヨールモデル)を狙っている方
【注意点】
- ヴィンテージゆえに状態チェックは必須(ケースの磨き過ぎ、文字盤のリダンなど)
- 信頼できるショップでの購入が前提
- 防水性能やムーブメントの状態確認も重要
要点まとめ
- シーマスター120の中古相場は40〜70万円前後
- 状態や限定モデルで価格は変動
- 生産終了品ゆえ、良品は減少・価格上昇傾向
- 買い時を逃さないためには“欲しい時が買い時”
つまり、シーマスター120は“長く使える一生モノ”かつ“今が狙い目”な時計と言えるでしょう。
人気モデルと定価のバランスを見る

シーマスター120の魅力を語る上で忘れてはならないのが、「価格に対する価値」のバランスです。言ってしまえば、オメガ シーマスター120は“最もコストパフォーマンスが高いダイバーズウォッチのひとつ”と断言できます。
まず、定価について。先ほども述べたように、現行の「シーマスター120」という名前のモデルは生産終了しており、公式な“定価”は存在しません。ただし、かつてのシーマスター120は30万円〜50万円程度で販売されていました。これを2024年現在の感覚で考えると、「100万円クラスが当たり前」の現行シーマスター300やアクアテラと比較して、非常に手の届きやすい価格帯であったことがわかります。
【かつての定価感覚】
- シーマスター120(クォーツ):約30万円〜40万円(当時)
- シーマスター120(自動巻き・コーアクシャル):約40万円〜50万円(当時)
現在の中古市場では、状態が良いものや人気のあるリファレンス(Ref.166.027、ジャック・マイヨール限定など)は40万円〜70万円前後で推移しています。つまり、一度定価以上に上昇したものも少なくなく、“買ったまま持っていても資産価値が落ちにくい”時計と言えます。
では、具体的に“どのモデルが人気で、価格バランスが良いのか”を整理してみましょう。
【シーマスター120 人気モデルとバランス】
モデル | 特徴 | 中古価格帯 | コスパ評価 |
---|---|---|---|
シーマスター120 クォーツ | 高精度・薄型・軽量 | 40〜50万円 | 実用性重視でコスパ◎ |
シーマスター120 自動巻き(Ref.166.027など) | ヴィンテージ感と高級感 | 50〜70万円 | 資産価値も期待できる |
ジャック・マイヨール限定 | 希少性・ストーリー性抜群 | 60〜80万円 | コレクターズアイテム |
私が店頭でよく話していたのは、「シーマスター300やプラネットオーシャンは確かに素晴らしいが、普段使いの観点ではオーバースペックに感じる人も多い」ということでした。シーマスター120は、必要な防水性能(120m)、シンプルなデザイン、適度なサイズ感という絶妙なバランス感覚で、時計ビギナーからベテランまで納得できるモデルだったのです。
また、リセールバリュー(売却時の価値)も安定しており、安く手に入れて飽きたら売る、というライトユーザーにも選ばれていました。オメガというブランド力と、適度な希少性が両立するシーマスター120は、実に“賢い買い物”になるのです。
【結論】
- シーマスター120は定価に対して非常にコスパが良い
- 人気モデルはクォーツ・自動巻き・限定それぞれに存在
- 「実用性・資産価値・デザイン」の三拍子が揃っている
- 現行モデルとの価格差を考えても“買う価値が高い”
つまり、シーマスター120は「派手さはないが、時計選びの本質を突いた名品」。価格と価値のバランスを重視する方にこそおすすめしたい一本です。
限定モデルのプレミア価格に注目

オメガ シーマスター120には、時計ファンなら見逃せない「限定モデル」がいくつか存在します。中でも圧倒的な人気を誇るのが、フリーダイバーの伝説「ジャック・マイヨール氏」とのコラボレーションによるマイヨール限定モデルです。
結論から言えば、これらの限定モデルは通常モデルに比べて高いプレミアム価格が付いており、特にコンディションの良い個体は今後も価値が上昇する可能性が高いです。
【シーマスター120 マイヨール限定モデルの市場相場(2024年5月時点)】
モデル | 型番 | 中古価格帯 | 備考 |
---|---|---|---|
1997年 マイヨール限定 | REF.2500.80 | 約50〜70万円 | イルカモチーフ入りブルーダイヤル |
2001年 マイヨール限定 | REF.2507.80 | 約55〜75万円 | シンプルなブルーダイヤル |
2002年 マイヨール限定(最終モデル) | REF.2508.80 | 約60〜85万円 | 視認性重視の針・インデックスに改良 |
(出典:Chrono24、日本国内中古販売店調査)
特に2002年の最終モデルは、マイヨール氏が亡くなったこともあり“メモリアルモデル”としての希少性が評価されています。また、1997年モデルのようにイルカが描かれた文字盤は、単なる時計を超えて「物語を身に着ける楽しさ」があるとして根強い人気を誇ります。
これら限定モデルが高値安定している背景には、いくつかの理由があります。
限定モデルがプレミア価格となる理由
- 生産数が限られている(例:1997年モデルは5,000本限定)
- ジャック・マイヨールという伝説的人物との結びつき
- シーマスター120自体の流通量が減少している
- コレクターズアイテムとして評価が高い
- オメガ全体のブランド価値が上昇している
時計コレクターの方が「資産価値とロマンを両立させたい」といった理由でマイヨール限定モデルを探しに来店されるケースは多くあります。とくに“イルカダイヤル”は一目で特別なモデルと分かるため、「語れる時計」として選ばれることが多いのです。
一方で、限定モデルの価格は状態によって大きく左右されます。文字盤の焼けやキズ、オリジナルパーツの有無、付属品(箱・保証書)の揃い具合などが、査定額を大きく左右します。場合によっては10万円以上の差がつくことも珍しくありません。
【購入時のチェックポイント】
- ケース・風防・ブレスレットの傷や打痕
- 夜光塗料の焼けや変色
- 文字盤や針がオリジナルか(リダンに注意)
- 箱・保証書・限定証明書の有無
このような観点から考えると、限定モデルは「状態が良いものを早めに押さえておく」ことが重要です。良品は市場からどんどん減っていき、残るのは“価格が跳ね上がった後”というのがこのジャンルの鉄則です。
まとめ
- シーマスター120のマイヨール限定モデルはプレミア価格がつく
- 希少性とストーリー性が資産価値を高めている
- 2002年最終モデル、1997年イルカダイヤルは特に人気
- 状態による価格差は大きいが、良品は減少傾向
- コレクターズアイテムとして「早めの決断」が吉
つまり、シーマスター120の限定モデルは“持って楽しい、価値も高まる、二度美味しい時計”なのです。
新旧モデルで価格差が出る理由とは?

ここで、シーマスター120における「新旧モデルの価格差」に注目してみましょう。結論から言えば、その差は「技術的進化」「流通量の差」「コレクター需要」の3つが絡み合って生まれるものです。
まず、技術面での違いは大きな要因です。例えば、2000年代以降の自動巻きモデルでは、オメガが誇るコーアクシャル脱進機が搭載されています。これは摩耗を抑え、長期間の高精度を維持できる革新的なムーブメント技術で、オーバーホール頻度が少なく、ユーザーにとって大きなメリットとなる機能です。
このような新技術の採用により、新しいシーマスター120は実用性と耐久性で優位に立ちます。当然、価格も高くなりがちで、コーアクシャル搭載モデルは中古市場でも50万円〜70万円以上の価格帯で安定しています。
一方、1960〜80年代のヴィンテージモデルは、現代のスペックで見れば防水性能や素材の耐久性こそ劣りますが、「当時のオメガらしい風格」を持ち合わせています。リューズやインデックスのディテール、やや小ぶりなケースサイズ(37mm前後)、温かみのある針の仕上げなど、今の量産品にはない“味わい”が人気を呼んでいます。
次に、「流通量の差」も価格差に影響を与えます。ヴィンテージモデルは元々の生産数が限られており、状態の良い個体は年々減少しています。特にオリジナルコンディションを保ったものは希少価値が高く、結果としてプレミア価格が付きやすくなります。逆に、比較的新しいモデルは流通量が多く、価格は安定しやすい傾向にあります。
また、コレクター需要も無視できません。ジャック・マイヨール限定モデルのような特別仕様や、特定年代のオリジナルデザインを持つモデルは、一般ユーザーだけでなくコレクターからの強い支持を受け、価格が高騰しやすくなります。この傾向はヴィンテージ市場全体にも共通しています。
【新旧モデル価格差の理由まとめ】
- 技術的進化:コーアクシャル搭載など新技術で価格上昇
- 流通量の差:ヴィンテージの良品は減少→希少価値が高まる
- コレクター需要:限定モデルやオリジナル仕様へのプレミア評価
- 市場評価の違い:実用性vs歴史的価値、求められるものが異なる
私の販売現場でも、シーマスター120の購入を検討されるお客様には「普段使いで実用性重視なら新しいモデル」「ヴィンテージの味わいを楽しみたいなら旧モデル」という提案をしていました。もちろん、中には“両方買う”という時計愛好家もいらっしゃいましたが(笑)。
価格差はあって当然。大事なのは「自分に合った一本を選ぶこと」。これが、後悔しないシーマスター120選びの鉄則です。
偽物との見分け方と購入時の注意点

ここでは、オメガ シーマスター120を購入する際に避けては通れない「偽物との見分け方」と「購入時の注意点」についてお話しします。なぜなら、シーマスター120は市場流通量が限られているヴィンテージモデルであり、悪質な模倣品やパーツ組み換え品が出回りやすいカテゴリーだからです。
結論から言えば、シーマスター120を安全に購入するには「本物かどうかを見抜くポイント」をしっかり押さえ、信頼できる販売店を選ぶことが何より重要です。
偽物を見抜くチェックポイント
1. ケースのディテール
本物のシーマスター120は、ケース側面に3時と9時の位置に小さな“ノッチ(切り欠き)”が施されています。これは製造時の設計上の特徴で、模倣品ではこのノッチが無い、または不自然な位置にある場合が多いです。
2. 裏蓋の刻印
裏蓋中央にある「シーマスターの海馬エンブレム」は重要な識別点です。本物は浅く繊細にエッチングされていますが、偽物は逆に「深く掘りすぎている」「彫りが粗い」という特徴があります。また、文字のフォントも要注意。「SEAMASTER」の“A”の上部が平らになっているのが本物ですが、偽物は尖っていたり形状が異なります。
3. ベゼルのギザギザの数
細かい部分ですが、5分間に含まれるベゼルの刻みの数が違います。本物は12本、偽物は10本というケースが散見されます。地味なポイントですが、真贋判定には効果的です。
4. 文字盤の仕上げ
本物はシンプルながらも精密な仕上げが施されています。特に「OMEGA」のロゴと文字盤上のスペース感や、夜光塗料の塗り方、デイト窓の形状など、僅かな違和感が“ニセモノ警報”となります。デイト表示ありモデルで、ノーデイト用の文字間隔になっている偽物もあるため、細部まで注意が必要です。
購入時の注意点
本物を手に入れるためには、「販売店選び」が最大のリスク回避策です。信頼できる正規販売店や、有名中古販売店、認定されたヴィンテージ専門店を選ぶのが鉄則です。
購入前に確認すべきポイント
- オメガ純正の箱・保証書・取扱説明書の有無
- 出品者が提示するシリアルナンバー(オメガ本社で確認可能)
- 過去のオーバーホール履歴や修理歴の有無
- 返品・返金ポリシーが明記されているか
私の経験でも、初めてヴィンテージオメガを購入されるお客様には必ず「返品可能かどうか」を確認するようアドバイスしていました。万が一、説明と違う個体が届いた際に対応してくれるお店なら、安心感が全く違います。
また、価格だけを見て飛びつくのは危険です。相場よりも明らかに安いものには“それなりの理由”が隠れていることがほとんど。安く見えてもリダン(文字盤再塗装)や社外パーツ使用などで、長期的に見れば価値が落ちるリスクもあります。
要点まとめ
- ケース、裏蓋、ベゼル、文字盤の細部で真贋判定
- 信頼できる販売店から購入することが最優先
- 付属品・シリアル・履歴・ポリシーを確認
- 相場より安すぎる個体には慎重な目を
つまり、シーマスター120を選ぶときは「状態の良さ」「真贋の信頼性」「長く付き合えるパートナーかどうか」を総合的に判断することが大切なのです。
価格高騰の理由と今後予想

いくら時計が好きでも、「シーマスター120って最近値上がりしてない?」と感じた方は多いはず。事実、ここ数年でシーマスター120の相場は10〜20万円以上値上がりしています。では、なぜ今シーマスター120が高騰しているのか、そして今後どうなるのかをわかりやすく解説します。
価格が高騰している3つの理由
1. オメガ全体のブランド価値向上
近年、オメガはコーアクシャル脱進機やマスタークロノメーター規格といった技術革新で業界をリードし、ラグジュアリーブランドとしての地位を確立しました。これに伴い、ヴィンテージを含めたオメガ全体の評価が上昇し、シーマスター120も「再評価」の流れに乗っているのです。
2. ヴィンテージ人気と流通量減少
シーマスター120はすでに生産終了から年月が経過しており、状態の良い個体は市場からどんどん減少しています。特にオリジナル状態を保ったモデルや、ジャック・マイヨール限定など希少なリファレンスは、供給が追いつかず、需要に対して高騰する一方です。
3. 他モデルとの価格差が埋まりつつある
現行のシーマスター300やアクアテラが新品で100万円超えとなっている今、「シーマスター120を60万円台で手に入れられるなら安い」と考える層が増えています。これが相場全体を押し上げる要因となっています。
今後の価格動向予想
これから先、シーマスター120はどうなるのでしょうか?
私の見立てでは、今後も安定して緩やかに上昇すると予想しています。
理由は単純で、「もう増えないモデル」だからです。需要が尽きない限り、良品は年々減り、結果として相場は高止まり、あるいは上昇する流れが続くでしょう。特に、以下のようなモデルは今後さらにプレミアム価格が付く可能性が高いです。
【今後高騰が予想されるシーマスター120】
- ジャック・マイヨール限定 最終2002年モデル(希少&メモリアル性)
- オリジナル状態を保つ初代モデル(Ref.135.027など)
- コーアクシャル搭載の2000年代モデル(実用性+ヴィンテージ枠)
反対に、リダン(文字盤再塗装)や後付けパーツが使われた個体は、価格が抑えられる傾向にあります。買うなら、やはり「状態が良いものを早めに押さえる」のが鉄則です。
投資的な視点でも“買い”か?
時計投資という観点でも、シーマスター120は非常に面白い存在です。もちろん、ロレックスのような爆発的な値上がりは見込めませんが、堅実に価値を維持・上昇していく“堅い資産”としての魅力があります。
私が店舗でご案内していた時も、「最初のヴィンテージオメガに」「資産性も考慮したい」というお客様にはシーマスター120をよくおすすめしていました。流行り廃りに左右されず、オメガの歴史を感じながら実用できるのは、このモデルならではの強みです。
要点まとめ
- ブランド価値上昇とヴィンテージ需要で価格高騰中
- 良品・限定モデルはさらに上昇予想
- 流通量の減少が後押し、安くなる要素はほぼなし
- 状態と出所を見極めれば“堅い資産”としても優秀
つまり、シーマスター120は「今が買い時、放っておくと買えなくなる」タイプの名作時計なのです。
まとめ|オメガ シーマスターの120mモデル:定価と価格推移
記事のポイントをまとめます。
- シーマスター120は1960年代誕生のオメガ伝統モデルである
- 120m防水で日常使いに最適なダイバーズウォッチとして人気
- 現行モデルは存在せず、中古市場での流通がメインとなる
- クォーツは高精度とメンテナンス性、自動巻きは機械式の魅力を持つ
- シーマスター300との違いは用途とサイズ感で明確に分かれる
- ジャック・マイヨール限定は高いストーリー性とコレクター需要がある
- 文字盤の波模様や高級素材がデザイン面での魅力を支えている
- かつての定価は30〜50万円台で、今は中古で40〜70万円が相場
- 中古市場は状態の良い個体が減少し、価格は緩やかに上昇傾向
- プレミアムがつく限定モデルは今後も高値安定が予想される
- 偽物やパーツ交換品が多いため購入時は真贋チェックが必須
- 流通量の少なさとコレクター需要が価格差を生み出している
- 良品は今後ますます手に入りにくくなる可能性が高い
- オメガ全体のブランド価値上昇がシーマスター120の再評価を後押し
- ヴィンテージ初心者にも扱いやすく、資産価値も見込めるモデルである
この記事では、オメガ シーマスター120mについて詳しく解説してきました。
現行品にはないバランス感やストーリー性を持つこのモデルは、まさに“今だからこそ選ぶ価値のある”一本です。
興味を持った方は、ぜひじっくりと自分に合ったシーマスター120を探してみてください。
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